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あるところにビッグマウスがいました

ビッグマウスは野を越え山を越え、とある町に向かっていました。

時はすっかり夜になっています

ちょっと前に同じ町に来たことのあるビッグマウスは、とあることに気づきました

 

「人気がないな…」

 

前は、夜でも道端で酒を飲んだりわいわいと活気付いていた町が、今では静まり返っています。

道行く老人に訪ねてみました

 

「皆はどこへ言った」

静かに質問します。老人は

「言えません」

と一言。

 

もう一度

「人はどこにいる!」

と大きな声で問いかけると、老人は辺りを見回しながら

「王様は、人間を殺します」

「なぜ殺す」

「分かりません」

 

ビッグマウスは激怒した

かの邪知暴虐の王を必ず殺すとおもった